科目情報
| 科目名 |
発達と学習 |
|---|---|
| クラス |
01 |
| 担当教員 |
山森 光陽 |
| 実務経験のある教員による授業科目 |
|
| 学年 |
1年 |
| 開講学期 |
前期 |
| 開講時期 |
前期 |
| 曜日・時限 |
火1 |
| 科目種別 |
|
| ナンバリング |
|
| 科目区分 |
◇教職 教職科目 |
| 単位区分 |
要件外 |
| 単位数 |
2 |
| 準備事項 |
|
| 備考 |
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| 科目名 |
発達と学習 |
|---|
| クラス |
01 |
|---|
| 担当教員 |
山森 光陽 |
|---|
| 実務経験のある教員による授業科目 |
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|---|
| 学年 |
1年 |
|---|
| 開講学期 |
前期 |
|---|
| 開講時期 |
前期 |
|---|
| 曜日・時限 |
火1 |
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| 科目種別 |
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| ナンバリング |
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| 科目区分 |
◇教職 教職科目 |
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| 単位区分 |
要件外 |
|---|
| 単位数 |
2 |
|---|
| 準備事項 |
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|---|
| 備考 |
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|---|
講義情報
学習目標(到達目標)
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本講義では,以下の能力を身につけることを目指します。 |
授業概要(教育目的)
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教育心理学とは,人の育ちと学びの一般的傾向と個人差を解明するとともに,より「よい」教育のありかたを探究する科学です。教育心理学の特徴の一つは,人を「よく」したいという欲求に支えられた行動であり,人間を特徴付ける行為である教育の心理的メカニズムを実証的に明らかにし,理論構築を目指すことにあります。もう一つの特徴は,蓄積された研究知見群を参照しながら,より「よい」と思われる学び方や教え方を導き,これらの効果と,効果がもたらされる過程を反証可能な形で記述するという点です。 |
授業計画表(15週)
回 |
項目 |
内容 |
|---|---|---|
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第1回 |
「発達と学習」を学ぶ意義 |
教師になるためには「発達と学習」について学ぶ必要がある理由を,学生の関心も踏まえながら議論するとともに,教育心理学とは何かを検討する。 |
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第2回 |
認知能力と社会性の発達 |
認知能力とは,環境に効果的にかかわりながら課題を解決したり学習したりする能力といえる。そして,このような能力は,他者をはじめとした環境に働きかけることで発達することから,社会性の発達もともなう必要がある。認知能力の発達と,社会性の発達について概説し,これらの関係について議論する。 |
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第3回 |
言語能力と運動能力の発達 |
他者をはじめとした環境に働きかけるためには,言葉を操り,身体を動かすことが必要である。また,思考を巡らすにも言語は欠かせません。言語能力や運動能力は年齢とともにどのように発達していくのかを解説する。 |
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第4回 |
生徒が学校に携えてくるもの |
一人の生徒は,運動能力,言語能力,認知能力,社会性をどのように発達させ,中学校や高等学校に進学することとなるのか,これらの発達を時間軸でまとめ,生徒は何を教室に携えてくるのかを概略的にとらえる。 |
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第5回 |
パーソナリティの発達 |
環境への適応の仕方に関する個人の特徴であるパーソナリティとは何かを解説するとともに,中学生,高校生は,パーソナリティの発達から見ると,どのように育ち,育とうとしているのかを,最新の研究論文を読んで検討する。 |
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第6回 |
知識の獲得 |
学習とは,「持ち合わせた能力を発揮し,既有知識に新たな知識を付加し,知識の構造を再構成し,概念化すること」と言える。知識を付加し,知識の構造を再構成する仕組みと,既有知識の役割について解説する。 |
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第7回 |
思考とメタ認知 |
問題解決における思考と,思考におけるメタ認知の役割を概説し,思考力の育成を図る方法を議論する。 |
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第8回 |
様々な学習方法の効果(1) |
様々な学習の形態の中から,テキストへの線引き,練習テスト,コンセプトマップの効果に関する研究論文を取り上げ,様々な学習方法の効果を検討する。 |
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第9回 |
様々な学習方法の効果(2) |
効果的と考えられる学習方法に共通する特徴を,教育心理学の知見にもとづいて理論的に検討する。 |
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第10回 |
動機づけ |
学習意欲は重要と言われているが,動機づけ研究の分野では,「やる気」という一言では説明できないくらい,多くの理論が提案されている。動機づけに関する様々な理論を概観し,整理し,主体的学習を支える学習指導と教育環境のあり方を検討する。 |
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第11回 |
他者とかかわりながら学ぶ |
学校での学習の特徴は,教師の指導のもとで他者とかかわりながら学ぶというところにある。生徒どうしの関係が学力に与える影響関する研究論文をとりあげ,ともに学ぶものがいる教室ならではの学習の意義を検討する。 |
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第12回 |
学習評価 |
学習評価は,生徒の学習への取り組み方にも影響することが,多くの研究で明らかとなっている。成績をつけるだけにとどまらず,生徒が主体的に学習に取り組めるようにするための学習評価の方法を検討する。 |
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第13回 |
主体的学習を支える動機づけ・集団づくり・学習評価の在り方 |
生徒が主体的に学習に取り組めるようにするには,教師が生徒の発達の状況を踏まえつつ,生徒に働きかけるとともに,生徒間関係にも注意を払いながら,環境を整える必要がある。動機づけ,他者とかかわりながら学ぶ,学習評価の講義内容と,これまでに扱った中高生の発達的特徴とを関連づけ,生徒の主体的学習を支えるための教師の仕事のあり方をまとめる。 |
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第14回 |
個人差と学習環境の交互作用 |
生徒一人ひとりの学習成果は,生徒自身が持つ個人差と,指導方法,内容や教育環境との交互作用によって発現する。このような現象は適性処遇交互作用と呼ばれ,教育心理学の重要なパラダイムの一つである。適性処遇交互作用の具体例を示すとともに,このパラダイムの教育的意義を議論する。 |
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第15回 |
生徒の発達的特徴,個人差,学習活動が展開される環境の違いを踏まえた効果的な学習活動の計画と実施 |
これまでの授業で扱った内容を,統合的にとらえなおす議論を行い,発達段階を見通し個人差を考慮した学習活動を,実証的知見を根拠とした理路の通った説明にもとづいて計画・実施するための考え方として再構成する。 |
授業形式
|
授業では,講義以外に,グループワークを取り入れ,内容の理解が促進されるようにします。事後学習の成果は,次回の授業でマイクロティーチングの形で発表していただき,教師に求められる指導技術も体験できるようにします。Webclassなどで資料配付や教員への質問の受け付け,教室全体での議論を行いますので,パソコンかタブレットを毎回持参してください。 |
評価方法
授業内試験 |
レポート |
小テスト |
授業への参画度 |
その他 |
合計 |
|---|---|---|---|---|---|
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60 |
40 |
100 |
評価の特記事項
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具体的な評価方法は授業で説明します。 |
テキスト
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安藤寿康・鹿毛雅治編,『教育心理学──教育の科学的解明をめざして』,慶應義塾大学出版会,2013年,2,500円(税抜). |
参考文献
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市川伸一,『これからの学力と学習支援──心理学から見た学び』,左右社,2023年. |
オフィスアワー
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授業時に指示する |
学生へのメッセージ(事前・事後学習の内容など)
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教育心理学は,子どもが学びに向かい,学び続け,出来ることが増えていく学習活動を教師が実現するために不可欠な学問です。Intellectual humility (知的謙虚さ) を持ちながら学修に臨んでください。 |