シラバス詳細

タイトル「2025年度」、カテゴリ「経済学部」

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科目情報

科目名

特別活動・総合的な学習の時間の指導法

クラス

01

担当教員

山森 光陽、宮島 健次

実務経験のある教員による授業科目
学年

2年

開講学期

後期

開講時期

後期

曜日・時限

月5

科目種別

ナンバリング

null

科目区分

◇教職 教職科目

単位区分

要件外

単位数

2

準備事項

備考

講義情報

学習目標(到達目標)

1.総合的な学習の時間の意義と教育課程において果たす役割について,教科を越えて必要となる資質・能力の育成の視点から理解するとともに,学習指導要領における総合的な学習の時間の目標並びに各学校において目標及び内容を定める際の考え方や留意点を理解している。
2.各教科等との関連性を図りながら総合的な学習の時間の年間指導計画を作成すること,主体的・対話的で深い学びを実現するような総合的な学習の時間の単元計画を作成することの重要性とその具体的な事例を理解している。
3.探究的な学習の過程及びそれを実現するための具体的な手立てと,総合的な学習の時間における児童及び生徒の学習状況に関する評価の方法及びその留意点を理解している。
4.教育課程全体で取り組む特別活動の指導の在り方を理解できる。
5.特別活動における集団活動の在り方を理解し、自らの教育実践として活用できる。
6.特別活動における家庭・地域住民や関係機関との連携の在り方を理解できる。

授業概要(教育目的)

総合的な学習の時間が目指すのは,探究的な見方・考え方を働かせ横断的・総合的な学習を行うことを通して,よりよく課題を解決し自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成することです。この講義では,各教科等で育まれる見方・考え方を総合的に活用して,広範な事象を多様な角度から俯瞰して捉え,実社会・実生活の課題を探究する学びを実現するために,指導計画の作成および具体的な指導の仕方,並びに学習活動の評価に関する知識・技能を身に付けることを目指します。
「特別活動」が学習指導要領において、どのような位置づけで、かつどのような問題がそこにあるのかを解説します。その問題の解決のために、何をどのように認識しなければならないのかといったことの理解を目指します。将来、教職に就いたときに、すぐ実践できるような指導法の習得を目指します。

授業計画表(15週)

項目

内容

第1回

総合的な学習の時間の意義と原理

総合的な学習の時間の創設に関する論文を読み,総合的な学習の意義と原理を検討します。
【事前学習】2時間
自身が中学校と高校で取り組んだ総合的な学習・探究の時間の内容を振り返りまとめる
【事後学習】2時間
授業中に指示する

第2回

総合的な学習の時間の目標と内容の定め方

学習指導要領解説を読み,総合的な学習の時間の目標と内容を定める仕組みを理解します。
【事前学習】2時間
中学校,高等学校学習指導要領の総合的な学習・探究の時間の部分を読んでおく
【事後学習】2時間
授業中に指示する

第3回

中学校の総合的な学習の時間の指導計画(1) 通常の教育課程の場合

通常の教育課程による中学校での総合的な学習の時間の指導計画を読み,指導計画作成の考え方を理解します。
【事前学習】2時間
割り当てた実践記録等の資料を読み疑問点をまとめる
【事後学習】2時間
授業中に指示する

第4回

中学校の総合的な学習の時間の指導計画(2) 研究開発学校の場合

通常の教育課程によらない中学校での総合的な学習の時間の指導計画を読み,総合的な学習の時間で扱える内容の発展性を検討します。
【事前学習】2時間
割り当てた実践記録等の資料を読み疑問点をまとめる
【事後学習】2時間
授業中に指示する

第5回

高等学校の総合的な探究の時間の指導計画(1) 通常の教育課程の場合

通常の教育課程による高等学校での総合的な探究の時間の指導計画を読み,指導計画作成の考え方を理解します。
【事前学習】2時間
割り当てた実践記録等の資料を読み疑問点をまとめる
【事後学習】2時間
授業中に指示する

第6回

第6回 高等学校の総合的な探究の時間の指導計画(2) 研究開発学校の場合

通常の教育課程によらない高等学校での総合的な学習の時間の指導計画を読み,総合的な探究の時間で扱える内容の発展性を検討します。
【事前学習】2時間
割り当てた実践記録等の資料を読み疑問点をまとめる
【事後学習】2時間
授業中に指示する

第7回

総合的な学習・探究の時間の評価方法

総合的な学習・探究の時間の学習・探究過程ならびに成果物を評価するための方法を身につけます。
【事前学習】2時間
ポートフォリオ評価,パフォーマンス評価,ルーブリックについてまとめる
【事後学習】2時間
授業中に指示する

第8回

探究的な見方・考え方を働かせるとは何か

総合的な学習・探究の時間で重視されている「探究的な見方・考え方を働かせる」ことの具体を教育心理学的に検討します。
【事前学習】2時間
第7回までの授業内容と「発達と学習」で学んだ内容との関連をまとめる
【事後学習】2時間
授業中に指示する

第9回

「特別活動」とは何か~学習指導要領に見る特別活動の扱い

「特別活動」とは何か、を各学校段階における学習指導要領を用いて解説する。
【事前学習】2時間
学習指導要領の「特別活動」の項目に目を通す。
【事後学習】2時間
講義を受けて得た気づきや学びをリフレクション・ペーパーにまとめる。

第10回

「特別活動」が内包する問題~実施状況から考える

「特別活動」の実施状況調査から、特別活動が内包する問題を解説する。
【事前学習】2時間
前回の授業サブノートに目を通し、授業内容を反芻し、さらに理解する。
【事後学習】2時間
講義を受けて得た気づきや学びをリフレクション・ペーパーにまとめる。

第11回

現代社会における「特別活動」の意義を考える(1)21世紀の子ども観・学習観

特別活動が抱える問題の根源を探る。
【事前学習】2時間
前回の授業サブノートに目を通し、授業内容を反芻し、さらに理解する。
【事後学習】2時間
講義を受けて得た気づきや学びをリフレクション・ペーパーにまとめる。

第12回

現代社会における「特別活動」の意義を考える(2)21世紀の人間観

特別活動が抱える問題の根源を探る。
【事前学習】2時間
前回の授業サブノートに目を通し、授業内容を反芻し、さらに理解する。
【事後学習】2時間
講義を受けて得た気づきや学びをリフレクション・ペーパーにまとめる。

第13回

現代社会における「特別活動」の指導法を考える(1)指導の在り方

特別活動が抱える問題を意識しつつ、その指導の在り方を解説する。
【事前学習】2時間
前回の授業サブノートに目を通し、授業内容を反芻し、さらに理解する。
【事後学習】2時間
講義を受けて得た気づきや学びをリフレクション・ペーパーにまとめる。

第14回

現代社会における「特別活動」の指導法を考える(2)集団活動

特別活動が抱える問題を意識しつつ、集団活動の指導の在り方を解説する。
【事前学習】2時間
前回の授業サブノートに目を通し、授業内容を反芻し、さらに理解する。
【事後学習】2時間
講義を受けて得た気づきや学びをリフレクション・ペーパーにまとめる。

第15回

現代社会における「特別活動」の指導法を考える(3)家庭・地域との連携

特別活動が抱える問題を意識しつつ、家庭・地域との連携の在り方を解説する。
【事前学習】2時間
前回の授業サブノートに目を通し、授業内容を反芻し、さらに理解する。
【事後学習】2時間
講義を受けて得た気づきや学びをリフレクション・ペーパーにまとめ、最終レポートを作成する。

授業形式

授業形態は「対面授業」を原則とする。ただし状況によっては「オンライン授業」を行うこともある。
授業は原則として講義形式で行うが必要に応じて演習形式も随時取れ入れる。
前時の課題の講評及び質問については授業内でフィードバックする。

評価方法

授業内試験

レポート

小テスト

授業への参画度

その他

合計

0

30

0

40

30

100

評価の特記事項

「総合的な学習の時間の指導法」パートで50点満点、「特別活動の指導法」パートで50点満点で評点をつけ、両者の合計点を最終評価とします。
「授業への参画度」は出席状況及びグループワークへの主体的な参画状況
「その他」は授業中に指示された課題の作成状況

テキスト

(総合的な学習の時間)
 授業内で用いる資料の一覧表を提示する。教科書は用いず,インターネット上で公開されている行政資料(学習指導要領など),実践記録や研究報告を利用する。

(特別活動)
 テキストは使用しません。授業内で適宜支持します。

参考文献

適宜指示する。

オフィスアワー

授業後及び休憩時間に対応する。

学生へのメッセージ(事前・事後学習の内容など)

開放制教員養成制度の教師論的根拠は,教員養成は閉鎖的な師範教育ではなく学問の自由が保障された自由な大学において行われるべきであり,教師自身が真の「学問」をしていなければならないという考え方にあります。教科学習とは親学問における知の創造と継承を追体験すること,総合的な学習の時間は知の創造を実体験することであることを踏まえると,大学で学問を修め知を創り出す経験を経たものこそが,総合的な学習の時間を担当する資質能力を備えているといえるでしょう。みなさんが日々大学で取り組んでいることを中高生向けの活動に落とし込むための考え方をこの講義で身につけてほしいと思います。(山森)

特別活動の実施における大きな問題の一つに、学校段階が上がるにつれ、その参加意欲が逓減していく、というものがあります。大学生などはその最たるものです。たとえば、11月に大学祭が開催されますが、在学中の4年間一度も参加しないという学生は少なくありません。自らが特別活動に参加しなかった先生がいくら子どもたちを指導しても、その意義は伝わりませんし、説得力もありません。今年こそ、ぜひ積極的に大学祭をはじめとした行事に参加してください。この授業はそこから始まります。(宮島)

授業用URL

参考URL1

参考URL2

第1回授業 教材URL

第2回授業 教材URL

第1・2回授業 Zoom URL